『食・農・森』(食べる・作る・育む)~東大生態調和農学機構から 16年5月10日 第10回の放送は高田まゆら准教授です!
『食・農・森』(食べる・作る・育む)~東大生態調和農学機構から 第10回放送
田無駅から徒歩10分も掛からないところに
30ヘクタール以上の耕地や森林が拡がる東大生態調和農学機構。
ここでは食料生産の効率化だけでなく、
地球環境を改善し私たち人類の生存を持続させるための
研究が行われています。
先端研究・教育の施設で、かつ一般開放もされているこの機構について、
現場の先生方や職員の皆さんが登場してお話をしてくださいます。
第10回の放送は、高田まゆら准教授をお招きしました!
もともとエフエム西東京からも近い、
津田塾大学の数学科に在学していた高田先生。
最初はコンピューター、プログラミングなどに興味があったそうです。
今の経歴とは少し離れますが、東京の都心で生まれ育ち、
昔から自然や動物に憧れを持っていたそうですよ。
東京大学の大学院に在籍中は、動物の生態学について
学ばれていたそうです。いろいろな野生動物の中で、
特に鹿についての研究をされていました。
指導する先生から背中を押され、
研究対象は鹿からクモに代わります。
全く関係がなさそうな鹿とクモ。しかし先生のお話しによると
"風が吹けば桶屋がもうかる"ような影響で鹿もクモも相互に
大きく関係しているようですよ。
専門とするクモの研究についてもお話しいただきました。
クモは虫を食べる→農地で害虫を食べてくれる。
水田でのクモと害虫の関係についてを研究していたそうです。
その害虫とは、"カメムシ"。
(黒いお米を作ってしまう斑点米カメムシ。
千粒に一粒でも黒いお米が混じってしまうと
価値が大幅に下がってしまいます。)
丁度2000年以降から急激に目立ってきた害虫のカメムシ。
そもそも何故、そんなに増えてきたのかまだよくわかっていないそうです。
今はそのカメムシを研究の対象とされています。
昔はいても特に問題となるようでなかったカメムシ。
最終的には被害を及ぼさないくらいに管理できればいいと思っているとの事。
いろいろな方に協力してもらいながら研究をすすめていらっしゃいます。
植物を扱う方がとても多い東大農場。
生物を扱う先生は高田先生を含めてもすごく少ないそうです。
クモだけに注目して東大農場の中をみても、何種類もいる。
そしてまた、水田にいるクモ、樹林にいるクモの姿も違う。
同じクモでも良く見てみるとぜんぜん姿が違うそうです。
多様な昆虫の姿に注目して東大農場を歩いてみても
良いのではないか、というお話しでした!