『食・農・森』(食べる・作る・育む)~東大生態調和農学機構から 16年9月13日 第14回の放送は佐々木和浩助教です!
『食・農・森』(食べる・作る・育む)~東大生態調和農学機構から 第14回放送
田無駅から徒歩10分も掛からないところに
30ヘクタール以上の耕地や森林が拡がる東大生態調和農学機構。
ここでは食料生産の効率化だけでなく、
地球環境を改善し私たち人類の生存を持続させるための
研究が行われています。
先端研究・教育の施設で、かつ一般開放もされているこの機構について、
現場の先生方や職員の皆さんが登場してお話をしてくださいます。
第14回の放送は佐々木和浩助教をお招きしました!
佐々木先生の専門はお米の遺伝育種。
大学では水田の実習を担当されています。
田植えから稲刈りまでを指導されていらっしゃるそうです。
もともとは実家が石巻の農家。苗箱をあらったり田植えの手伝いなどを
されていらっしゃったとの事。
1993年の大冷害の際、実家で植えていたササニシキがほとんど実らない
なかヒトメボレを植えていた農家さんがすごく取れた、そこで品種の切り替わる
瞬間を目の当たりにして、品種改良ってカッコイイな、と思ったことが
今の仕事に興味を持ち始めたきっかけだそうです。
東北大学の農学部にて研究を始め、研究員として活躍された後に
国際農林水産業研究センターの特別派遣研究員としてフィリピンへ。
人がおおらかなところなど、たくさんのカルチャーショックを受けたそうです。
(むこうはお米はソースを絡めて食べるそうです☆)
フィリピンの稲作は日本と違って多様性に富んでいて、まだまだ日本と違って
改良する余地があるなと感じたそうです。現在の研究にも当時の
感覚が活きているとのこと。
現在の研究のメインテーマは、稲の花を早く咲かせる事。
大体午前11時~午後1時までにかけて咲く稲の花。
あまりに暑いと花粉が飛ばなくて実らなくなってしまうので
朝の涼しい時間に咲かせる事で高温に当たらない稲を作ろうとされています。
去年から鹿児島に行って、泊り込みで調査などもされていらっしゃるそうです。
東大農場でも水田や温室で研究をしていて、特に温室での作業は
なかなか過酷だそうです。
今後はできるだけ低肥沃な圃場でもお米が一杯取れるようなアプローチ、
郭先生との共同研究でやっている生産性の評価を高速で行えるシステム
などを品種育成に活かしていきたいとおっしゃっていました。
もうすぐ、1ヶ月以内には東大農場で生産されたお米が販売される予定です♪
お米なのでいまだ!というタイミングで出すのでなかなか告知が難しいとの
ことですが、販売の際には正門の前にのぼりをたててどんなものが売っている
のかお知らせをするとのこと。
特に受験生に人気のお米ということなので、手に入れたい方は東大農場の
前をときどき通ってみてください。大変人気で朝早くからすぐ売切れてしまう
という貴重なお米です☆
(売り切れた場合はごめんなさい!と佐々木先生も仰っていました。)